mod_pagespeedを導入・検証してみた

Google謹製Apacheモジュール「mod_pagespeed」

mod_pagespeedをテストサーバに導入してどれぐらいのパフォーマンスが出るものなのか検証してみました。

mod_pagespeedの効果

mod_pagespeedは、サーバを高速化するのではなく、出力するHTMLを高速に表示できるよう書き換えるモジュール。つまり、サーバが頑張って、ユーザの体感速度を向上させる。

• 外部CSSファイルの連結
• 外部JSファイルの連結
• CSS・JavaScriptのminify（最適化）
• CSS・JavaScriptの一部HTMLインライン化
• その他の画像はEtag Cache-control付きの画像に書き換えられる
• ファイルサイズの小さい画像は data URI scheme（base64）
• 画像の幅・高さ自動調整（これは、大きい画像を無理やり小さく表示している場合など？）
• ホワイトスペース・コメントの削除
• headタグの整形
• HTMLの整形
• 余計なクォーテーションを削除
• スクリプト無効（実験用ステータス？）

他にも細かい機能があったと思うけど、ほぼ関係ないので割愛。

計測条件

• ローカルサーバに、HTML+画像+CSS+JSのみの構成（PHPやDBなどサーバ側の要素をなくすため）
• 外部ホストCSS/JSは読み込まない
• Firefoxは、Firebugによる計測／Chromeは、デベロッパーツールにて計測
• InternetExplorerに関しては、Fiddlerによるコネクション時間計測のみで、レンダリング速度は入っていない
• 10回読み込んだ平均秒数

テーブルレイアウトの場合

• 基本、テーブルレイアウトの前時代なページ
• 外部CSSは1ファイル
• 外部JSは4ファイル（jQueryなどのライブラリ）

レンダリング速度は、遅くなることがほとんどだった。

CSSレイアウトの場合

• 基本、CSSでレイアウト
• 外部CSSは4ファイル
• 外部JSは4ファイル（jQueryなどのライブラリ）

安定して速度の向上が見られた。

ab（ApacheBenchmark）によるサーバ負荷計測

想定よりも差が広がった。ただ、load averageは、0.5を上回ることはなかったので、よほどアクセス数があるサーバでない限りは問題はない…のだろうか。うーん。せめて200程度は欲しいと思っていたけど。

Apacheのメモリ使用量

約2倍弱。メモリに余裕が無い場合は、プロセス数を制限しないと導入自体が難しい。

まとめ

けっこうなサーバ負荷が計測された。その上、ページの作りによっては全然パフォーマンスを得られないケースが多かった。テーブルレイアウト・CSSレイアウト以外にも、ハイブリッドなレイアウトなど色々と試してみたけど、殆どのケースで変化なし・微妙に遅いという結果に。

小さい画像がたくさんあるケースで、なおかつCSSレイアウトの場合は、速度向上が期待できるので、その場合は導入してもいいかもしれない。ただ、サーバリソースに余裕が無いからなのか、mod_pagespeedのバグなのか判断できなかったけど、生成される画像が壊れていたりと微妙に不安定だった。

まだbetaなので、今後に期待していきたいところ。

というか、この程度であればモジュールを使わずに事前にサイト設計に折り込めば、同様の恩恵が受けられるかもしれない。

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